残業が多い診療科目と少ない診療科目について

残業が多い診療科目に、循環器科があります。循環器科の入院患者さんは、大部分が心疾患の方なので、他の診療科目よりも急変が起きやすく、残業が多くなります。循環器科では専門的な知識やスキルも必要とされ、勉強会や研修も多く行われます。

もう1つの残業が多い診療科目は、産婦人科です。産婦人科は有床クリニックの場合が多く、ほとんどは10床未満なので、小規模な産婦人科であれば、通常、残業は少なめです。残業が多くなるのは、外来の患者が多い時で、看護師も診察介助や検査介助で大変忙しくなります。場所によっては、産婦人科の数が少なく、患者さんが一か所に集中してしまうので、そうしたクリニックで働いていると残業が発生しがちです。

もし、残業がない産婦人科で働きたければ、地域の状況も把握しておく必要があります。また、残業が多くなるのは急変が多い時なので、自然分娩専門の産婦人科を選べば急変の可能性は少ないため、残業もほぼありません。

残業が最も少ないといわれている診療科目は、皮膚科です。重症の患者さんが少なく、ほとんどが軽症なので、残業はほぼありません。飛び込みの患者さんがあったり、診療時間が終わるぎりぎりの時間に点滴終了という場合には残業になりますが、それ以外はほぼ残業がありません。

もし、全く残業したくないのであれば、完全予約制を採用し、患者さんの数をコントロールしているクリニックを選択できます。ただ、一般皮膚科は残業がほぼありませんが、美容皮膚科の場合は、土日の勤務や残業が発生することがあるので、注意が必要です。